「もう卒業ー!?したくないんだけど」
「じゃあ木嶋留年すれば?出来んじゃね?お前なら」
「澄田くーん?それ喧嘩売ってるととっていいのかな?」
「…お好きに」
「澄田ぁ!!」
いつになってもこれ。
でも…もうこの風景ともお別れ。
あたしたち3人は別々の道を歩んで行くから。
…だからかな?
この一瞬一瞬が愛しく思えてくる。
「…もうすぐで制服も着れないのかぁ」
「え?めぐ制服好きなの?」
「着たきゃコスプレだ、コスプレ!」
「もうっ!!2人とも!」
…本当にもう。
制服ともさよならするって意味でしょ!?
好きとかコスプレとかじゃなく!
…なんか寂しいでしょ?
「あのさ」
「うん?」
「別に一生の別れじゃないんだからさ」
「…でも今みたいに毎日会えるわけじゃないもん」
この制服を着て、
3年間通った校舎で、
毎日会う事は出来ないんだ。
そう思うとすごく寂しい。
「そんな事言ってたらいつまでたっても成長出来ないじゃん」
「…沙梨」
「木嶋の言う通り。別に海外に行くとかじゃねぇんだし」
「…そう、だね」
「制服来たいならコスプレしなさい。あたしはパスするけど」
「あ、俺も」
「なんでよー!!」
そうだよね。
別に海外に行くとかじゃないんだもん。
会いたくなったら会えるし。
話したくなったら話せるもんね。

