可愛くて…愛しくて仕方ないめぐ。




「波留…帰っちゃうの?」

「また来るから。」

「絶対だよ?」

「めぐこそ忘れんなよ?…卒業したら」

「忘れないよ!…これがあるもん♪」




そう言って、俺があげた指輪を嬉しそうに見つめる。

…可愛すぎ。

あー…やっぱり帰りたくねぇ。

1度こっちに帰って来ると帰りたくなくなるから困る。





「波留…お前独占欲丸出し」

「うっせ」




めぐはまだ気付いてない。

――俺が付けたキスマークに。

きっと恥ずかしくて顔真っ赤になるんだろうな。

…で他の野郎共が見ると。




「慧」

「なんだ?」

「めぐが気づいた瞬間から保健室で寝かせとけ」

「…どんだけ嫌なんだよ」

「当たり前だ」





そういう可愛いめぐを見ていいのは俺だけ。

…俺にしか見せなくていいんだ。





「波留ー!」

「明里に硫!」

「お前結婚式には来いよ」



…って言うことは。




「あたし産むよ!」




今度は力強く、そして笑顔で言った明里。

――良かった。

そういや俺、まだめぐとヤってねぇな。

俺が…。





「…なぁ慧」

「んー?」




慧にコソッと耳打ちする。