「めぐ!!」
「……」
あたしの意識は途絶えた。
最後に聞こえたのは、沙梨の泣き声。
…先輩?
まだだめなの…?
あたしもう目覚めたくないよ。
先輩が…離れちゃうなら。
あたしは先輩の事が大好きみたいだから。
…先輩しか考えられないみたい。
「先生!!救急車!」
「おう!!」
「走らせるんじゃなかった…!」
「木嶋、大丈夫だ」
「…す、みだ…?」
「サボって見てたら倒れたからさ、芽魅」
「ごめんっ…あたしが…」
「誰のせいでもない。…少し落ち着け」
「澄田ぁ…!」
「死ぬわけじゃねぇんだ」
そんな2人の会話はあたしには聞こえてなかった。

