「嘘でも頑張れよって言って欲しいのかよ?」

「礒辺くんなら言ってくれるもん!!」

「礒辺…ね」

「あ…ちが、くて…」

「礒辺がそんなにいいか?」




…最低だよな、俺。

嫉妬で狂ってめぐにぶちまけて。

ごめんな、めぐ。

1回、落ち着くな。




「芽魅」

「…はい」

「俺と芽魅の気持ちには差があるのかもしれないな」

「…え?」




どうも…俺の方が思いが強いみたいだ。

このまま突っ走るのもよくねぇよな。





「1ヶ月…電話も何もしないでいよう」

「えっ…?波留…?」





めぐの声が震えてるのがわかる。

…ごめんな、めぐ。

でも今は…少しお前と距離を置いて冷静になりたい。




「距離を置いて…冷静になる」

「…やだっ…」

「ごめんな、めぐ。でもそうする」

「ごめんなさい!!あたしがっ…!」

「違うよ、めぐ」





めぐは何も悪くないさ。

俺が突っ走り過ぎた。

少し考えねぇと俺はダメみたいだ。




「じゃあ頑張れよ、委員」

「…はっ…る…!」

「泣かないで、めぐ」

「やだぁ…!」

「大好きだ、芽魅。じゃ」




そう言って俺は電話を切った。