「波留ー？お前いつまで携帯見てんだよ」
「うっせー」
――ピロリンッ…
「きた！？」
猛スピードでLINEを見る波留。
『波留！あたし頑張るね！』
…なんだ。
“やめた”とかじゃないんだ。
しかも“頑張る”だと？
今日の内に何があった？
礒辺とか言うやつに全部任せんじゃねぇのかよ。
『やめないんだ？委員』
『うん！責任持ってやる』
…なんだよ。
気に食わねぇ。
俺はいつからこんなに心が狭くなったんだろう。
『やめろよ、委員』
『やだって言った』
…くそッ。
電話してやる。
「波留？どこ行くんだよ」
「…電話。今日パス」
「あー、はいはい」
俺は今遊びに行くどころじゃねぇ。
…めぐに嫌われるかなもな、俺。
こんなに独占欲強い奴…
「…もしもし」
電話越しでもわかる。
めぐが少し不機嫌なこと。
…めぐより不機嫌なの俺なんだけど。
でも１回落ち着こう。
「委員なんでやるの？」
…なるべく優しい声で。
ちゃんと聞き出せるように。
「いやならやらなきゃいい」
「…嫌々でも…」
「ん？」
…感情的にならずに。
