「じゃあ…言うけど」
「ん?」
「なんで芽魅を?」
「…さぁ?」
「教えないつもりね」
…当たり前。
お前にだってわかるはずだ。
芽魅の魅力は。
可愛くて優しくて…フワッとした雰囲気で癒し。
一途で何でも溜め込んで泣き虫で。
どの女よりも芽魅はダントツ可愛いと思う。
…ってまだ芽魅しか見えてないって事だよな。
「あたし澄田の事好きよ」
「え?なに言ってんだよ!俺らは友達だろー!」
一緒辛そうに顔を歪めた木嶋。
だけどすぐにいつもの憎たらしい笑顔に戻った。
「当たり前!アンタを恋愛として見るわけないもん!」
――俺は木嶋の本音に気づかなかった。
マジでばか野郎だ。

