「んじゃ買ってくるわ」
「……!」
3人はお店へ向かって歩いてく。
…あたしも行けば良かった。
結構並んでるし時間かかるよね。
「めぐみちゃんの水着可愛いよね」
「えっ?めぐみさんの方が…可愛いと言うより綺麗」
「本当?ありがとう♪」
「…いえいえ」
「波留がね、可愛い系より綺麗系のがお前は似合うって言ってくれたんだ♪」
「…そうなんですか」
…なんの報告?
可愛い系より綺麗系のほうが先輩の好みなんだ。
でもあたしは綺麗系って顔じゃないし…。
まぁ可愛い系も似合わないし…。
あたしはやっぱりスク水かな?
「大学では波留といつも一緒にいるんだ〜」
「…そうですか」
「だから!大学ではあたしと波留がカレカノって言う噂が立って!」
「…カレカノ…」
「でも波留はあんまり否定しないからあたしが否定するみたいな♪」
「…っ」
この痛む胸はどうしたらいいんだろう?
この冷えきった胸はどうしたらいいんだろう?
あたしは先輩の事…ちゃんとわかってるのかな?
本当はめぐみさんと居たいのかな?
だとしたらあたしが縛り付けてる?
「そーそー!波留ね、あたしにキスしてきてさ!」
「えっ……?」
キスした…?
どうして…なんで…?
やっぱりもうめぐみさんが好きなの?
あたしは…?
あたし浮気しないで待ってたよ?
なのに…っ…なのに先輩はもう届かないの?
待っても届かない人になっちゃったの…?
「キスが深くっていわゆるディープキス♪」
「…っっ」
「したらお互い止まんなくなってヤっちゃった♪…エッチね//♪」
「…っ!」
あぁ……もう届かない。
あたしにはもう届かない。

