「エリ! 今日フォーティーワンに帰り寄らない?」

授業が終わると、カオリンがあたしのセーラー服の袖をひっぱった。

「うん、行く!」

カオリンがいつもどおり接してくれることで、あたしもいつもの自分に戻れる。

「あれ? でも部活は?」



カオリンは弓道部。

放課後はいつも練習があるのに。



「いいの、今日は休みなの」



――。

駅ビルの1階にフォーティーワンが入っている。

ちょうど今、シングルの値段でダブルが食べられるらしい。



あたしたちはショーケースを覗き込みながらしばらく悩む。



「決~まり!」


いつものことながら、カオリンの決断力は素晴らしい。

お姉さんに、レジで注文し戻ってきた。



「チョコミントとベリーベリーベリーにしたよ」