──────────── ある時。 来たのは赤毛の男だった。 初めてここに来る者は、自分の死を把握できていなかったりだとか、ここが何なのかだとか。 とにかく質問を投げかけてくる、そういう奴らがほとんどである。 だけど不思議とその男は落ち着いていて、ここの空間が何なのかすら問うことなく。 開口ぐち一番にこう言った。 "ここに黒い仔猫が来なかったか?" と。