お昼時。 ソファーの上で眠ってしまった彼女をおいて、僕はそんな彼のもとへ向かうことにした。 本当は誘拐犯である僕は、極力外には出られない。 だけど、電話じゃ伝えられない話をキキのいない所で、自分の言葉で彼に言わなければと思った。 今だ不安定な彼女を一人、この家に置いていくのには少し心残りもあったが。 寝ているし、起きる頃に帰れば大丈夫だろうと家を出た。