「お前、どうせ、花音さんと姉妹になりたいから俺と結婚するんだろ」 「違うけど⁈」 何ですか、その発想。 さすがのわたしもそれはないと言いますか。 「ハハ、そんな気はしてたよ」 ……話、聞いてませんね。 もしかして、 「拗ねてる?」 「うるせ」 「え、本当に⁉」 頬を紅潮させていく彼。 ああ、ああ。 もう、可愛いなぁ。 あまりにも愛しかったので、夏樹くんの勘違いはそのままに。 それは甘く、さっきまでとは違う、すれ違い。