期待して諦めて期待して。 眠ることなく、ケータイを握り締め続けます。 ですがその日、彼から連絡が来ることはありませんでした。 夏樹くんのおうちで。 なつみかんの花びらがひらり、と散ったような、そんな気がしました。 “もう──────お別れなのね。”