まるで、「何であんな子なの?」って言われてるみたいに。 すごく憎しみがこもった視線だった──… 「知紗ちゃん!怒んなって」 あたしに追い付いてきた篤樹が、すぐ隣を歩く。 別に…… 「怒ってないから」 「ホント?じゃあ、俺の目見て」 「──…っ!」 手を握られ、そのまま篤樹の方へ身体ごと向かされてしまった。 「そんな見ないでよ……っ」 「ヤダ。可愛いから見る」 「~~っ!」 さっきから恥ずかしいセリフを、 恥ずかし気もなくポンポン言ってさぁ……! 「か、帰る!」