『お名前をどうぞ!』 『平塚龍磨です』 平塚くんがステージに上がった途端、ざわざわと騒がしくなる百合丘のみんな。 ひ、平塚くんだぁー! さっき告白するって言ってたもんな。 ……誰にするんだろう……? 『えっと……秦野知紗ちゃん、聞いてね?俺は知紗ちゃんが好きです』 ……あ、あたし!? いや……次こそ嘘なんじゃないのかな……? 少し冷静になったあたしは、じっとステージを見つめる。 「ちょ、知紗!あんたなにボケッとしてんの!」 さっきみたいに肘をコツと当てる……と言うよりド突かれた。