ハッと気がついた時には、私の頬を、涙が伝っていた。 ダメだ!!ダメだ!!! 弱気になっちゃダメ!!!! 私はパンパンと、頬を叩く。 ・・・・うん! 大丈夫、大丈夫!! 気合だ私!!!! ・・・・・忘れろ。 私のどこかから、命令が出た。 『忘れろ。』と。 ・・・・・ヒカルのことは、忘れろ。 ・・・・・・・うん。 そうだ。 忘れなくては。 忘れないと・・・・・ 前に、進めない。 私は顔を上げ、お風呂から出て、脱衣所に向かう もう、思い出さないと、心に決めながら。