「ノックくらいしろ・・・。なぜ、入ってきている。」


思わず呆れていると、ヒカルがキョトンとした顔で言った。

「え?普通ノックするもん?俺の家、ノック無しだったけど・・・・・。」


「ココ、城なんでな。なんでシュウは言わなかったんだ。」

「え?ナオの部屋ってノック無しで良かったんじゃないの?」



シュウ・・・・・

呆れてしまった。


なんだこいつらは。




「あーーー!!!ヒカルッ!何ナオ様の部屋に入ってんのよー!!!」


ヒカリの声が聞こえたと思うと、次の瞬間にはもう、ヒカルの頭をガッチリつかんでいた。


ヒカリ、速いな。

感心していると・・・


「すみません!ナオ様!アンリ様!家の馬鹿な双子が、お世話掛けましたっ!!!」



ペコッと頭を下げる。

ヒカリの頭も、強制的に下げられている。


なんか、母親みたいだな。ヒカリ。


苦笑してしまった。



「そうよ!話の途中だったのよ!?信じられないわ!」


突然、アンリがいきり立った。


俺は真顔に戻る。


ヒカルはいつの間にかヒカリから逃れていた。

スタスタとアンリに近寄る。