「俺たちは別にお前がこっちに来てもいっこうにかまわないけどな。むしろその方が話が楽だし」

「いいからルーインはだまってて」
 
 これが本当に純真無垢なはずの天使が言うことか。
 
 目の前にいる頭の上に素敵な輪っかを乗せている真っ白い綺麗な天使は、


 さながら白い悪魔にしか見えません。


「ですから私が翠さんと会った当初から申し上げていますように」

「死にませんよ」

 
 アンジュラがまたもとんでもないお願いを私にしてくる前に、言葉を遮った。


 
 くされ死神とエセ天使め!


 
 地獄の底にまで届くような深ーい溜息を天使と悪魔の二人で同時につくと、

 じゃぁ、仕方ありませんね。

 本当に仕方がないので探しますか。
 
 と、まるで私のわがままがどうにもならないから、だから面倒くさいけど聞いてやります的な言い方で、


 話をまとめた。

 
 いやいやいや、私はどっちかって言ったら被害者でしょうが。
 
 何この理不尽さ。

 ここに来てからというもの引き続いている理不尽さ、私はあと何回こんな思いをするんだろうか……