「まぁ、あれだな。こんなところにイギリス王室も何もあったもんじゃないけどな。どこだと思ってんの? どう考えても無いな、うん、ないわ」

 それは嘘だぞ。

 と、突然話に混じってきたのはどこからともなく現れたルーイン。

 アンジュラは何食わぬ顔でルーインの言葉を待っている。

 私のことなんかどうでもいいいって感じでね。


「で、やけに早いお戻りですけど何がどうなっているのか分かったんですか?」

「おお。そうなんだよ。これは早めになんとかしないといけないっぽい」


 何、ぽいって。早めにってか今すぐになんとかしろって話なんだけど、でもなんだか悪い方向に話が進んでいるような気もする。



「あまり考えたくないんだが実は……」


 行くべき場所に行っていない者が一人いる。
 
 バス事故にあったみんなは一つにまとめられて、とある場所につれて行かれた。

 そこで、これから自分達が行くべき道を聞かされた。

 わけだが、どうやらその中にバスの事故で死んでいない者が紛れこんでいるということだ。