天使みたいな死神に、恋をした


 罵ることをやめないルーインに、



「ルーインごめん、アンジュラが悪いんじゃないよ! 私がここに来たいって言ったの! 私の身体がどうなってるか見たかったから、だからそんなに……」

「おまえか。お前のせいで俺たちは迷惑被ってんだよ。っとに、さっさと戻るか死ぬかどっちかにしろ。後者でいいからたった今そうしろ!」


 
 元はと言えばあんたたちのミスのおかげでこうなってんのに。何故か私が怒鳴られている。しかも後者って……


 迷惑被ってんのはこっちのほうだってのに。と、言い返そうにもいい言葉が見つからずムッとしていると、



「まぁまぁ落ち着いてください二人とも」


 
 と、なだめるアンジュラは、元はと言えば私たちのせいなんですし、ここで翠さんに当たるのはおかしいですよ。
 それに、こうなったのも連れてきてしまった私がいけないからなんですよ。

 と大人な意見。



 てか、本当にこれが死神でいいんだろうか。

 もう少しこうなんだろう、怖さがあってもいいんじゃないだろうか。

 縁側でお日様に当たってぬくぬくしているおじいちゃんにしか見えない、顔さえ見なければ。そんな風に見られてもおかしくない感じだ。