天使みたいな死神に、恋をした


 楽しかった。

 すごくすごく楽しかった。

 ここにいてもいいって思った。

 なんかすべてが懐かしい。

 そしてすべてが暖かい。ぬくもりに包まれていた。



 そこで、何かにぶつかったことを思い出して目を開けた。



 目の前に私が見える。鏡の中の自分を見ているよう。動きも同じ。

 私は私の頬を触る。目の前にいる私も私の頬に触れる。でも感覚はない。

 髪にふれた時、目の前の私は私の手を優しく抑えた。

 ゆらりと瞬きを一つ。唇をゆっくりと開け、