嫌味に嫌味を被せてきたアンジュラの後ろ姿を睨むも、なんかそんな自分におかしくなって、くすくす笑っちゃったりした。そんな自分に更におかしさが増してきた。
死神の方も笑うのを我慢してたみたいで、私につられてけらけらと肩を揺らして笑い始めた。
本当になんてことないことなんだけど、どこでハマるかってわからない。さきほどの他愛ないやり取りがおかしくて、どちらからともなく二人でバカ笑いが始まって、笑いながらに思ったことは、この死神、笑うとなんかあどけなくてかわいい。
言うことはオブラートに包みつつもきつかったり優しかったりしてよく分からないんだけど、
でもなんだか、
なんだか、良く分からないけど、愛おしくなった。
死神であって本来は怖い存在なのかもしれないけど、今のところルーインの方が怖いし。
こんなこと思ってはいけないのかもしれないんだけど、離れると思うとちょこっとだけちくっと心が痛んだ。
……ような気がした。

