衣装ケースの中には、幾重にも重ねた業務用ビニール袋に詰め込まれて密封されたバラバラ遺体が押し込まれていた。
腐敗が進み、男女の区別すらも難しくなっていたらしい。臭いがそれほど周りに響かなかったのは、部長が置いた何十とある消臭剤のおかげだった。
臭いの原因は押し入れの奥に隠されていた死体からのものだった。
そしてそれは誰だかも分からないし、どうやって切断されてここまで運ばれて、どうしてここにあるのかも分からない。
敏夫は私の手を握りしめたまま、塔野さんは突っ立って心配そうに私を見たまま、3人の時間が止まっていた。

