「まなみ! おまえ大丈夫か?」
私の顔を両手で覆って目の奥を覗き込む敏夫の目には、何がどうなっているのかというとまどいの色が映っていた。
「......警察」
「警察?」
「塔野さんお願い」
「分かった。あいつはあんたん家にいるの?」
「敏夫、うちの前で会った人って、中年でタヌキみたいな人? これ?」
塔野さんが持って来てくれた部長の写真を見せたら、こいつで間違いないと敏夫は言った。
ショックを受けた私は塔野さんに警察に電話をかけてくれるようにお願いしたそのすぐ後で、意識を飛ばしてしまった。
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