報われない恋の結末


 だんだん意識がしっかりと、ちゃんと考えられるようになってきた。

「それはできないんです」

「どうして」

「あの男はあなたの父親ではないんですね?」

「...私の父はもう亡くなってる」

「やっぱり」

 彼は朝方仕事が終わった頃になると、私の家の前まで来て私の部屋を見上げていたらしい。


 それでよかったと言っていた。それが日課になっていた。そして会社帰りにコンビニに寄って、買い物をする私を見るだけでよかったと。