「店の中で高校生くらいの子が騒いでいて、それを注意した私に喧嘩をしかけてきたことがありました」
あった。確かにそんなことがあった気がする。
「私がその子たちに肩を押されたり蹴られたりの暴力を受け、暴言を吐かれているのを聞いて仲裁に入ってくれましたね」
そうだ。この人、高校生くらいの子たちにからまれてたんだ。
そこへ私が間に入って止めさせたってことあった。その子たちにはクソばばー呼ばわりされたけど、警察の話を出したら咄嗟に帰っていったんだっけ。
「ありがとうございました」
「そんな昔の話でわざわざ」
「いいえ、嬉しかったんです。僕はこんなんでしょう? だから友達もいませんし、話してくれる人なんてもっといません。コンビニで働いているのはレジに立っていれば人と話すことができるからです。そして僕を助けてくれる人なんて誰もいなかった。あなたが最初で最後です。ですから、あの男のしていることを知らせたかった。どうしてもあの男の存在を教えたかったんです」
「だったらはっきり言えばいいじゃない」

