助けて、総兄・・・



「助けて――――っ!!」



僕の叫び声が、暗闇に木霊した。


それと同時に背中に走る、熱い痛み。


斬られたのだと気付くのに、そう時間はかからなかった。


痛みを無視して、無我夢中で外に出る。


土砂降りの中・・・


父さんは、追いかけてこなかった。