―――… その日、オレは、練習が終わった後、さっそく花音さんを呼び出していた。 『あ、花音さん、片付けおつかれさまです』 『ううん、涼太くんこそ朝はありがとう』 そう言って、ニッコリ微笑む花音さんは、朝の態度とは一変、今までどおりにもどっている。 『あれくらいどうってことないですから、いつでも頼んでくださいね、オレ、1年だし』 『ふふ、じゃ、明日もお願いしようかな』 ふわりと、優しい顔でオレを見つめる花音さんにドキンと、胸が高鳴るのを感じた。