Storm -ただ "あなた" のもとへ-


  *

金曜日の夜は帰ってこなかった。

朝、目が覚めて隣に寝た形跡が無い。

家の中にも姿が無かった。

携帯を鳴らす。


「はい?」

「おはよう」

「ああ。
 朝か」


呟いている。

その分だと寝ていないのだろう。


「土曜日だぞ」

「うん」


パソコンのキーを叩く音がする。


「部下も出社しないんだろう?
 一度、戻ってきたらどうだ?」

「ん」


これは聞いていない返事だ。

何と言おうか。