地味子が恋をした



そこには一誠ではなく 可愛らしい女が鍵を開けて
一誠んちへ入ろうとしていた。


(ヤバッ 彼女かも…
鍵を持ってるくらいだから親密な彼女だよね
おもいっきりお帰りと言ってしまった)


「あっ…」


気まずい空気が流れる。


あたしは偶然を装い鍋を抱えたまま


「二階の友人の所へ
カレーを持って行くんだけど
ここの人にじゃがいもとか貰ったから
帰って来たなら見せようかと思って
声かけちゃった ごめんなさい」


見ず知らずの人に説明しなくてもいいのに
勝手に口がしゃべりだす。


お帰りと声を掛けたばかりに・・・。


「うん?野菜?
ああ みーこばあちゃんからのね」


みーこばあちゃん?
おばあちゃんまで公認の彼女なのかぁ…