ヨシと一緒にいたい気持ちと、いたたまれない気持ちとが私を左右からぎゅうぎゅうに圧迫してくる。
息が、詰まりそう。
胸が、潰れそう。
肺が、締め付けられる。
だから苦しい。
それなのにヨシの眼差しは、今日は特に冷たい。
苦しいのに、どうして私の苦しさを倍増させるような目を、ヨシはするの。
「わ、私、やっぱ帰るね」
だからつい、逃げたくなってしまった。
そそくさと、リビングを出ていく。廊下を抜ける。はなを啜る。
いけない。
このままじゃ泣きそう。
だから慌てて、すごく慌てて、靴を履いた――
うまくかかとが入らない――ところで、私の手が、掴まれる。
ヨシに。
ハッとして振り返った先で、ヨシは視線をあちらこちらに泳がせながら、言った。
「いや、……別に、出てけとまで言ってないし、……な」
それって――まだ一緒にいていいってことだよね。
私、邪魔じゃないってことだよね。
ヨシがこめかみを掻く。
「……もう一杯、飲んでくか?」
訊ねられて、私は大きく、うなずいた。
「うん。もらう」
大きく大きく、うなずいた。
息が、詰まりそう。
胸が、潰れそう。
肺が、締め付けられる。
だから苦しい。
それなのにヨシの眼差しは、今日は特に冷たい。
苦しいのに、どうして私の苦しさを倍増させるような目を、ヨシはするの。
「わ、私、やっぱ帰るね」
だからつい、逃げたくなってしまった。
そそくさと、リビングを出ていく。廊下を抜ける。はなを啜る。
いけない。
このままじゃ泣きそう。
だから慌てて、すごく慌てて、靴を履いた――
うまくかかとが入らない――ところで、私の手が、掴まれる。
ヨシに。
ハッとして振り返った先で、ヨシは視線をあちらこちらに泳がせながら、言った。
「いや、……別に、出てけとまで言ってないし、……な」
それって――まだ一緒にいていいってことだよね。
私、邪魔じゃないってことだよね。
ヨシがこめかみを掻く。
「……もう一杯、飲んでくか?」
訊ねられて、私は大きく、うなずいた。
「うん。もらう」
大きく大きく、うなずいた。

