「そぉーう……私のとこに来るのは時間潰しなんだ~、しょせん時間潰しなんだぁ~? へぇー、そうなんだー、ふーん」

「え! べ、別にそうじゃいよっ?」

「だって時間潰しって言ったあ~」

「わ、わ、ごめんなさいごめんなさいっ、謝ります! ごめんなさいっ」

口を尖らせてた麻里亜ちゃんは、私を少しの間じっと見つめて、

「ふふ、うふふふぅ」

いつものように、やわっこく笑った。

緊張が一気に解けた私の肩を、ポンポンと叩いてくる。

「もー、冗談だよぉ。うん、許しちゃう許しちゃう。加奈ちゃんってほんと、かわいいんだからっ」

「麻里亜ちゃんも、おちゃめだよね」

「ふふふぅ、まあねン」

「マジで焦っちゃったよ、私」

「演技力も抜群でしてよん♪」

「あはは、言えてるー」

「ふふふふぅ」