乙女系王子様

拓真くんと別れて、王子と二人きりで歩く。

こうやって一緒に帰るなんて、初めてだから…緊張する。


「ね、王子…本当にいいの?大丈夫?」


「もちろん」


にこっといつもの王子スマイルを見せてくれる。

本当に優しいなぁ…。

そして、心配性だ。


「でも…そうねェ。これからもっと暗くなるんだもの、心配だわ。…自転車は使わないの?」


「自転車かぁ…引っ越しの時に邪魔だからって、人にあげちゃったんだよね…」


「そうなの…。でも、考えてみてね」


「う…うん、わかった」


王子が、あまりにも真剣に言うものだから…、頷かずにはいられなかった──