乙女系王子様

「うーん…嫌いじゃ、ないよ?」



「なんで曖昧なのっ」



バンバン、と両手で机を軽く叩く海ちゃん。

…やはり何だか可愛らしい。



「えっ!ご…ごめん。よくわからなくて…」



「…ふぅん」



海ちゃんはどこか遠い目をして、そう言った。



「海ちゃんは…好き、なの?」



「そうだよ。中学の頃から、ずーっと、好き。まあ……イメチェンには驚いたけど…王子は王子だから、好き。それは変わらないの」



「……………」



「だから――姫乃のこと、牽制してるの。いきなり横から出てきて、王子のこと……取らないで、ね?」



あまりにも真剣な表情と声に、私は何も言えなかった――…