乙女系王子様

***


先生が少し遅れてやって来て、この時間は自習にすると言って、すぐに戻って行った。



「自習かぁ…」



「珍しいわねェ」



確かに珍しい。


でも――…



「でも楽だからいいよねー」



声のする方を見れば、私の席の傍に海ちゃんがこちらを向いて、ちょこん、としゃがんでいた。

…可愛い。



「あ、海ちゃん」



「まあ…そうね」



「ねー。よいしょ。いやあ、暇だしさー…寂しくて来ちゃった!」



と、立ち上がってそう言う海ちゃん。



「たっくんみたいに寝てもいいけどぉー…今そんなに眠くないし」



「……あぁ本当、拓真もう寝てるのね」



王子が呆れたようにそう言って、拓真くんが寝ているのを確認していた。