「瑠羽はそれで後悔しない?」
「……」
コクンと頷く瑠羽。
「本当にか?」
「…ど、してしないってば…」
「嘘つくなよ、気持ちに」
「な…お…」
後半が始まった。
…サッカーはまだ前半?
廉はMF?それともFW?
あたし…廉の影響でサッカーのルール覚えたんだよね。
「…後悔、か…」
「…瑠羽っ」
「由宇ちゃん…?」
ゴールが入る度に、
時間が進んでいく度に、
あたしは廉を考えてしまう。
勝ってるかな?守ってるかな?
―…なんて。
「瑠羽」
「なに?由宇ちゃん」
「直先輩、見てる?」
「えっ…?」
「わかんない?」
―…直?
ジッと目を凝らして見ると、右足を引きずってた。
…どうして?
前半の時にはなかった。
いつ転んだの?

