「なっおー!!」

「瑠羽、はぇーじゃん」

「当たり前♪」



あたしはバスケを選んだ。

…ごめん、廉。

心の中で何度も謝った。




「瑠羽、弁当くれ」

「はいはい。」




付き合ってる時から、別れても、

直が試合の時はあたしが弁当を作ってくるのが約束。

…今日は寝坊して卵焼き以外ママ。



「…瑠羽」

「な、なぁに?」

「…お前作ったの卵焼きだけだろ?」

「へっ!?」



な、なんでバレるの!?

全然、わかんないと思うんだけど。



「全くちげぇー味。」

「おっ、可笑しいなぁ?」

「寝坊、したのか?」

「ふぇ!?」



なんでわかるのよ〜!

こんなんじゃ、ダメじゃんかぁ。




「何年食ってると思ってんだ、バカ」

「ば、バカはないでしょ」

「…ま、卵焼きでも作ったんだもんな。うまいし、サンキュ。」

「……」



瑠羽はプクッと頬を膨らませそっぽ向く。

…完璧、拗ねてる。