「…カッコいい姿で試合挑めよ?黄色い歓声を浴びてろ」

「…は?」

「ま、なにもしなくたって浴びれるか」

「直先輩?」

「じゃ、帰るわ」

「あ、はい」

「友達、来てるしね」



そう言って俺の後ろを指差す。


「和弥、愛弓…由宇」

「ちゃんと帰れよ?」

「当たり前っす」




先輩が歩いてく。

…かっけぇ。



「廉ー!」

「なんすかぁー!」

「直でいいから!」

「…!」



手を振りながら去ってく、後ろ姿。

なんだよ、マジで。




「「「「カッコいい」」」」



4人の声が被る。

あれは、やばいな。