「…でも」

「泣くほど、離したくないもんなら…譲んなよ」

「…!」

「きっと、大丈夫」

「…っっ」

「今度はさ、うまく気持ちコントロールして…」

「「焦らず行こう」」

「……」




あぁそうだ。

俺は、いつも焦って空回りして瑠羽を傷つけた。

何気ない言葉や、行動で瑠羽を不安にさせてきた。

嫉妬に負けて、散々傷つけた日だって…。

俺は……離したくなかった。

瑠羽を思って…なんて俺の自己満だったんだ。

勝手に瑠羽の気持ち決めつけて、勝手に別れを告げた。

瑠羽の本当の思いなんか聞かずに。