「…れーんちゃん」
「おい、いつまでしょげてんだ」
「由宇…和弥…」
瑠羽が去った空き教室。
…もう瑠羽は彼女じゃない。
あんな言葉は…嘘だ。
可愛いし、今だって手離したくないくらい好きで…。
誰が“友達”だよ。
俺が1番嫌なくせに。
「男の涙…」
「廉の涙…」
「「やっベー、珍しいもん見てるわぁ〜」」
「うっせぇよ…」
「お前さー、バカなわけ?」
「…は?」
バカ?
何がだよ?
お前らに…何がわかるんだよ?
この気持ち…わかんのかよっ!!
「残念だが、お前の気持ちはわからねぇ。…てかわかりたくもねぇ」
「由宇言い過ぎ!まぁ、マジそうだよな」
「お前ら…何様なんだよ?人が黙ってりゃ好きな事言いやがって…」
「「お前も同じだろ。」」
「…は?てめぇらなに言ってんの?」
俺が同じだと?
俺は、なにもしちゃいねぇーよ。

