……さて。
何で泣いている?
なんで久しぶりに会うっつーのに泣いてんだよ。
せめて笑えよって感じ。
「…なーに泣いてんの?かなり、迷惑だよ」
「な、お…」
「フラれたんだ?」
ありえない質問をしてみる。
廉が瑠羽フるとかマジで信じられねぇし。
なんて思ってた…。
「…っ、!」
「え…まさかの図星?」
嘘…だろ?
あの廉が?
俺を見るたび嫌な顔するアイツが瑠羽をフったって言うのか?
変だ、変。
つか…明日大雪?
…でも、瑠羽の顔が“嘘じゃない”と言っている。
「なぁー瑠羽」
「…ん?」
「お前は廉が好きだなー」
「そりゃ…」
「あれ?迷ってる?」
顔を覗き混むと真っ赤に染まる頬。
大丈夫かよ?
雨に打たれて熱でも出た?
…つぅか、またあんときと同じだろ。
ただ、瑠羽がフラれたって事が前と違う。
俺たちって…なんかあるたび雨で。
…思い出させられる。

