「うぅ……」
ポツポツと降りだす雨。
大好きな廉と付き合ったのに、
今、大好きな廉から別れを告げられて、
今、大好きな廉が彼氏じゃなくなった。
「…うわぁぁーん!」
学校前の小さな公園。
ねぇ、廉。
あなたは本当にあたしを好きでしたか?
1度でも“女の子”って思った事はありますか?
どうして名前でよんでくれなかったんですか?
「うわぁぁぁーん…うっ…ふぇ…」
そんなあたしの目の前にコロコロと転がってきたバスケットボール。
「…なーに泣いてんの?かなり、迷惑だよ」
「な、お…」
「フラれたんだ?」
「…っ、!」
「え…まさかの図星?」
そう、そのまさかなんです。
あたし数分前に廉に別れを告げられたんです。
「なぁー瑠羽」
「…ん?」
「お前は廉が好きだなー」
「そりゃ…」
「あれ?迷ってる?」
そう言ってあたしの顔を覗き込んでくる、直。
…ち、近い!
そして、恥ずかしい//

