「瑠羽ちゃん!」
「和弥くん!」
「廉、知らねぇ?」
「廉?部活行ってないの?」
「まだ来てなくてさー、サボったらヤバイから」
「だよね!あたし探してみるよ!和弥くんは部活頑張って!」
「〜っ////…可愛すぎだろ、今の微笑み」
廉…行ってないの?
たしか……、
“んじゃ部活いってき〜”
とか言って教室出ていったよね?
もうっ……どこにいるのよ!
――ガタンッ…
「だ、誰かいるの…?」
そこは使われてない、空き教室。
ソロッと扉を開けると、探してた人の姿。
……でも、もう1人いた。
「ちょっと!って…瑠羽ちゃん!?」
「あっ…とぉ…ごめん?」
そこには、キスをしていた廉と女の子の姿が。
「ちょっと廉!あたし行くね!瑠羽ちゃんごめんね?今の忘れて?」
「えっ…あー、はい!」
忘れて……って100%無理でしょ!
彼氏が、他の子にキスしてるんだよ!?
……あたしにはしないのに。
「…廉、和弥くん探してたよ」
「……」
「早く行きなね?」
「なぁー…」
あぁ、まただった。
空はどんより雲がかかっていた。

