「幸せ、じゃない…」

「……」

「ねぇ直……」

「ん」

「…抱き締めて?」

「…バカ言うな。廉が見たらどーする。屋上じゃねぇんだし。ここだと見えるぞ」

「…直じゃなきゃ、嫌。」

「るーう」

「お願い…。直、あたしあの頃に戻りたいよ」




――ぎゅっ……





「瑠羽」

「んっ…//んぅっ…!」

「キス、されたくなきゃもう来んな。」

「な、お…」

「俺は、瑠羽が好きだ。…あの日からずっとお前を忘れた日なんかねぇしな」

「直…待ってよ…!」

「……」







俺は、無視して歩く。

…まだ熱い。

唇が熱をもってる。

瑠羽とのキスはやっぱり甘くて…でもほんのり苦い。






「相変わらず甘ぇよな…」