「…話、あるの？」
「瑠羽、ごめん」
「え？」
「今は…瑠羽を充電させて。」
「直……。」
困らせてるのはわかってる。
でも……もう限界なんだ。
欲しくて…欲しくて…。
でもやっぱり、無理矢理奪っても瑠羽の笑顔は見れないってわかってる。
…わかってるからこそ、出来ない。
もし廉なら、なにも考えず突っ走るのだろうか。
やっぱり、俺は廉みてぇな人間にはなれない。
「…いつ、教室行くんだっけ」
「…２時間目」
「…そ。」
「でも」
「……？」
「やめるね。」
「は？」
行かないって事？
それさすがにダメじゃね？
つか、俺が言えた立場じゃねぇけど。
「…直、サボろっか」
「…！」
「直がそんな顔するから…行けないじゃん」
「る…う…」
俺のため？
やっぱり瑠羽は、優しいよな。
そんな優しさが少し…痛いんだ。
