「瑠羽、バスケしよう」

「へ…?」

「雨ん中でバスケすんの難しいんだぞ」

「……」

「涙、雨で見えねぇから。やろ?練習しよーぜ」

「な、お…」

「高校でレギュラーとんねぇと、俺の“元カノ”としてダメじゃん?(笑)」

「……!」







“元カノ”…ありがとう。

ごめんなさい、直。

あたしは直の苦しみに気づけなくて……ごめんなさい。


……気づけって思ってた?

ねぇ、直。


あたしと直の始まりと終わりは、



“バスケ”だった。