「直?」 「あ、わりぃ。ボーッとしてた」 「ううん」 「…瑠羽。夢見んだ」 「夢…?」 「そう。…幸せだった頃の」 「…直」 直が言う、 “幸せだった頃”はきっと……、 あたしたちが付き合ってた頃の事。 ……幸せだったよ、あたしも。 あたしたちはお互いに幸せを実感していたと思う。 …その夢を直は見るの? 直……やっぱりあたしはダメだね。