「瑠羽じゃん!」
「由宇ちゃん!あ、今日朝練なんだもんね♪」
「まぁな!今日早くね?」
「うん…まぁ」
「どうした?」
……直と話があるから早い訳なんですが。
廉からの電話が気にかかる…。
「瑠羽?」
「昨日、ね…」
「うん」
「電話来てたの、廉から」
「へぇ…。アイツも」
「え?」
「なんでもねぇよ」
由宇ちゃん…なんか隠した?
ま、そうだよね。
あたしに言えない事だってあるよね。
「なぁー瑠羽」
「んっ?」
「今、好きなやついるんだ」
「え!?」
「ま、ソイツが笑ってくれてればいいんだけど」
「由宇ちゃんらしい…」
由宇ちゃんらしい…恋の仕方。
祈るような、恋の仕方。
あたしも、そんな恋の仕方…になるのかな。
廉と、離れたりしたら…。
きっとあたしは一生かけても廉を嫌いになれない。
……忘れる事だって出来ない。

