「え、瑠羽?わりぃ!泣かせるつもりじゃ…」
「……っ」
“愛してなくても”…もしかしたら廉はあたしをもう好きじゃないのかな。
あたしと廉の気持ちには最初から違いが合ったんだ。
……今気づいてどうするのよ。
意味、わかんな…い。
「るっう〜♪」
「ゆ、う…ちゃ…」
「え、ちょっと?にぃたち何したんだよ」
「「いや、別に。俺らちょっと出てくんな」」
逃げるように、部屋を出たお兄ちゃんたち。
息ぴったり……。
「どうしたんだ?なんか嫌な事でもあった?」
「……」
そう。
由宇ちゃんはいつだって優しいんだ。
廉とは違う。
……由宇ちゃんみたいに廉も優しければ。
なんて毎日思った。
“愛しの彼女”でもないあたし。
今のあたしは“肩書きだけの彼女”。
バカみたいに惨め。

