それからあたしは教室へ戻った。
直は、“まだサボる!”と言って屋上に残ったけど。
――ガラッ…
「瑠羽ーっ」
「愛弓やっほ♪」
「なにリフレッシュしたみたいな顔しちゃって」
「したもん!」
「直先輩といちゃついたんでしょ〜?」
「…アミ」
「あたしの事は気にしないでよ!直先輩がまだ瑠羽を好きなんて知ってるし」
「ごめん…」
「謝んないで?」
「直先輩と会ったってなに?」
後ろを向くと、モテブラザーズの姿。
うわぁ……まぶしっ!
って…じゃなくて!
「屋上でサボってたら直も居たってだけの話」
「…屋上居んの知ってて行ってんだろ?」
「…どうしたの?」
廉の様子が、変。
…いつもと違う、当たり方。
いつもはもっと優しい感じなのに、今のはトゲがある。

