「直…」
「なぁ、瑠羽。」
「な…に?」
「瑠羽が来なくなったらなったで俺寂しいんだぞ」
「えっ…?」
「頼られなくなったらなったで寂しいんだ」
「な、お…?」
「俺、まだ瑠羽が好きみたいだしさ。あんま気にして謝んなよ」
「…っ!」
ほら、また。
あたしは知らない間にたくさん傷付けてるんだ。
バカみたいに、頼って。
バカみたいに、甘えて。
直を苦しめてきた。
酷い事したのに…直はまだ、あたしを好きだと思ってくれるの?
優しくしてくれるの?
「瑠羽?…泣くなよ」
「な…おぉ…」
「いーから。気にすんな!俺のキモい独り言」
全然キモくなんかない。
嬉しかったよ。
今の傷ついたあたしの胸にはすごい、染みたよ。
……だから涙が出てしまったの。

